三都半島谷尻地区の海沿いに突如現れる、妙に広く、人工的なこの空き地は、地面と海が構造物に隔たれることなく連続的に繋がれ、眺望に優れた場所になっている。また、立地的にもその成り立ちからも、海と山との間に設けられた「あいだの土地」と言えるだろう。
2016年に、「鳥居」に見立てた石彫作品を設置、また、土砂の移動と人の移動の隠喩としての通路を掘削した。
8mの緩やかな弧を描く石彫上面には、縮小され見立てられた風景を造形することで境界線と移動軸の俯瞰的な視点による可視化を狙った。また石彫の下を通過するかたちで縦軸線を60㎝程度掘削し、人が通れる通路を確保することで、山→人の生活圏→海という、移動軸を体験可能なかたちで構成した。


境界線の庭
アーティスト:土井満治
作品No.:sd10
料金:無料
休業日:会期中無休
開館時間:9:30-17:00